やはりドルの堅調に期待できない
最近、投資家が各国の経済指標やイベントなどに従来よりずっと神経質になっている。そこまで重要な指標でなくても、市場からの反応が激しい。ところが、各通貨の値動きがやや不透明にもかかわらず、ドルの下向きリスクが高まっているのがはっきり。景気回復が予想以上鈍いかもしれないが、回復していることが間違いないので、ドルでリスクを回避する必要性が低くなっている。
JPモルガンによる最新レポートに、年内EUR/USDのターゲットは1.45、GBP/USDのターゲットは1.58、AUD/USDは0.81という予想だが、同社前期のレポートよりかなり変わった内容となっている。前期レポートの予想ターゲットと言えば、EUR/USDは1.34、GBP/USDは1.43、AUD/USDは0.78。予想がこんなに修正した理由は景気回復に対する期待にある。
三月までユーロ圏の経済指標が米国の指標より全然悪かったので、市場がユーロ圏より米国の景気が先に回復することを信じでいた。それが一つの原因でドルが堅調を維持した。しかし3月からFRBによって量的緩和政策が実行して以来、投資家が相次いでドルを売り始めた。
5月7日ECBが量的緩和政策の実施を公表したが、ある程度の織り込み済みと全世界株式の好調によって、積極的なユーロ売り・ドル買いに繋がらなかった。先週ドルの反発も所詮下落途中の調整に過ぎず、ドルの堅調に期待できないだろう。
2009年05月19日



