避難通貨の役目がまだ終わっていない
景気回復で避難通貨にとって大変な1年になると予想しているが、今のところで買われやすいのは相変わらず円とドルみたいだね。各中銀に対しその利上げ観測が市場の焦点になる前に、少しでもリスクを感じたら避難志向が簡単に相場をリードしてしまいそうだ。
木曜日朝FOMCの声明が実際にリスク選好にチャンスを与えた。内容的には、前回を踏襲するところが多いが、経済活動に対する肯定的な表現や、カンザスシティのホーニグ連銀総裁は「状況が変化したことで、低金利の長期間維持を確約することはもはや不要」と低金利の長期化に反対の声を上げたことなどを考えたら、実は前回よりずっと積極的な内容になっている。その影響で木曜日アジア時間にリスク志向がぐっと強まり、株式の好調に合わせ、ドル売り・円売りが活発した。
残念ながらその調子が長く続かなかった。
NY時間に格付け機関S&Pにより、「イギリスはもはや低リスクの銀行システムを有した国とは言えない。イギリス銀行のリスクはポルトガルと同じ水準」との声明がポンドの急落を起こした。その後ドイツ財務省はギリシャ財政を支援する用意があるという報道を否定したことによりユーロが更に軟調に推移した。続いて米国の経済指標発表、耐久財受注・新規失業保険申請件数・シカゴ連銀活動指数が全部予想を下回る結果となり、リスク回避の反発に拍車をかけた。
金曜日に米国のGDPから一連重要指標の発表が良い結果を収めたことで、今年後半、早ければ8月にFRBが利上げサイクルを起動する観測が前進したが、今の市場がまだまだリスクに心配しているので避難通貨の役目が終わっていないだろう。
2010年01月30日



