HOME >> 【先物取引の紹介】先物取引とは何か
先物取引は、エネルギー、金属、農産物、家畜や金融商品を、将来の決められた日(満期日)に、取引を約定した時点での価格で現物商品の受け渡しを約束する取引です。買い持ち(ロングポジション)の場合は現物受け取りを、売り持ち(ショートポジション)の場合は現物を渡すことになります。先物取引は将来の決められた期日に満期を迎え、ユーロドル3ヶ月物07年12月限とか人民元通貨先物07年9月限のように期日のついた銘柄名で呼ばれます。
先物取引は通常トレーダーがピットと呼ばれる所で声と手を使って叫ぶオークション形式の取引所を通して行われます。しかし近年ではシカゴマーカンタイル(CME)グローベックスなどの電子トレードの重要性が増しています。全ての取引の相手方(買った場合の売り手、売った場合の買い手は)はクリアリングハウス(清算機関)となるため、取引相手の倒産リスクは軽減されます。先物取引を行うには取引所会員に対し証拠金と呼ばれる保証金が必要になり、それが取引所に対する保証金となります。証拠金は約定した取引の市場価格に対する支払い金額(想定元本、丸代金)ではなく、市場参加者が取引を行うにあたって市場の変動によって発生する金銭的なリスクをカバーするための保証金のようなものです。

通常米国の先物取引所ではトレーダーやブローカーが対等の立場で声や手を使ったオークション形式の取引をピットと呼ばれるフロアーで行います。ピットに伝えられた顧客の注文はフロアーブローカーへ繋がれ、他の顧客を持つフロアーブローカー、又は自己勘定を持つフロアートレーダー(ローカルと呼ぶ)に対し約定されます。
伝統的に米国先物取引所にはそれぞれ独自のクリアリングハウスがあり、記帳等の処理をする役割を担っています。取引所で売買される全ての取引の相手方は(買手にとっての売手、売手にとっての買手)クリアリングハウスとなります。取引所会員であるクリアリングハウスのみが他のクリアリングハウスと取引が出来、それが会員ではない顧客のものであれ自己のものであれ、それぞれの持つ全てのポジションに対し責任を持ちます。クリアリングハウスを通すことによって一般の顧客は市場での信用を得、市場に参加可能となります。クリアリングハウスは顧客が利益を上げているかどうか、市場に参加可能かどうか、現在取引可能かどうかの評価をするのではなく、ただひとつ重要なことは、会員が必要な資金移動を行い、追証になることなく口座を維持するよう管理することです。クリアリングハウスを使ったこのシステムは金融取引の中の先物市場で重要な側面を持ちます。
米連邦法ではFCMは顧客と自己の資金とを常時分別するよう規定しています。分別管理された顧客の資金はFCMの債務返済に充てることは出来ません。さらに相場が顧客のポジションに対し逆に動いて追加証拠金が必要になった時、証拠金が振り込まれるまでの間、FCMは顧客の債務に充てるための自己資金を用意しなければなりません。資金の分別管理によって顧客の資金は保護され、FCMが債務不履行や倒産した時には、その資金を区別することが可能となります。
先物市場参加者は大きく二つに分けられます。
ヘッジャー(ヘッジを目的とする人々):先物の原資産である現物の商品市場や金融市場で実際に取引をし、現物の価格変動によるリスクから身を守る必要のある人。
投機家:先物価格の変動から利益を得る人々。(取引所のフロアートレーダーを含む)
先物市場の目的はリスク管理の場を提供することにあり、その為ヘッジャーの取引が盛んです。彼らは農産物、為替、金利等の価格の変動のリスクを抱えている個人及び法人で、そのリスクを緩和するために先物のポジションを持ちます。これは彼らが持つ農産物、金属、金融商品等の実際のポジションと反対のポジションを持つことによって行われます。例えば、大豆生産者には収穫、販売前の価格下落リスクがあります。先物のショートポジションは大豆相場が下落した場合利益をもたらします。先物のショートポジションを持ったヘッジャーの利益は実際の農産物の価格下落による損失を補うことができます。先物のショートポジションを持つ代わりにプットオプションを購入する方法もあります。ちなみにオプション発祥の地である米国では政府が農作物生産者にオプション購入の為の補助金を出しています。
ただ単純に価格の変動には利益を得る機会があるという理由によって純粋に投機家は先物市場にひきつけられます。彼らは先物市場の提供する価格の変動を効果的に利用します。また、次のような先物のメリットを最大限に利用した取引を行っています。その利点とは現受渡をせずに取引を手仕舞うことができる、高レバレッジ(低い証拠金での取引)、少ない取引コスト、ロングと同様容易にショートを持てる事などです。ヘッジャーは現物価格の下落に対するリスクを避ける為に取引をしますが、投機家は利益を追求する取引の過程で、ヘッジャーが避けたいリスクを彼らは自ら抱えるということになります。このことで投機家は流動性を市場に供給し、市場参加者が増えることによって、ひいては取引コストの低下を促し、先物市場をヘッジャーにとって魅力的なものにしているということになるのです。
・現物の商品の受渡しなしに取引を手仕舞うことが出来る
・実際の取引額の数パーセントの少ない金額で取引が出来る
・取引にかかるコストが低い
・売りからもポジションを建てられる
・取引所での取引なので信用リスク、市場リスクが少ない
米国のCFTC(商品先物取引委員会)は先物市場を管轄する連邦機関です。CFTCは1974年に議会で承認され、その役割は市場参加者を価格操作、不正取引等から保護すること、先物市場価格の整合性を保証すること、また先物仲介業者、クリアリングハウスなどの支払い能力を保証することにあります。CFTCによる監督や規制は先物市場が適正な価格を形成し、リスク移転の機会を提供することに寄与しています。
フィリップファイナンシャルスでは取引の多くをCFTC管轄下のCMEを通して提供しております。



